白山神社 資料館 其の壱

MUSEUM HALL 1

縁起記

当神社は落合村旧記や棟札、武蔵風土記稿に依ると江戸時代の元和四年(一六一ハ)霜月十一日、時の八王子代官、小宮山八兵衛助為と村人が協力し石川県、加賀一ノ宮の白山比咩神社を遷座し上落合(中組)に在りし東福寺を社の西に移し別当寺にしたとあり、創建の年代は詳かではないが神像等の鑑定によると遠く平安、鎌倉時代の作と評価されており古を顧みれば武蔵の国府が府中にありし頃、多摩の横山径と詩われた国府道の往還にあって、都人や防人たちの休息安堵の処と窺えます。以来、上之根、青木葉、山王下、中組、唐木田、地域の鎮守様として家内安全、五殺豊穣に獅子舞や雨乞い行事などの祭事を代々伝えてまいりました。 

昭和四十年、多摩ニュータウン開発により田、畑、山林の社地五町二反三畝五歩(一五六九五坪)が強制買収提供となり残された境内地は東京都の区画整理に伴い、緑豊かな丘陵の自然地形を造成し旧社殿を解体、本殿、石の間、拝殿を一体構造の権現造りにして五十八年九月、昭和遷宮を行い、多摩ニュータウウン地域の守り神、人々の心のよりどころとして鎮座されております。


白山神社 本殿(旧)

多摩ニュータウン開発の前の本殿となります。

ご神体が中に鎮座していますが、シンプルな設計の社であることが見て取れます。

白山神社 本殿(新)

多摩ニュータウン開発に伴い遷宮された白山神社ですが、写真は遷宮後の社となります。

本殿と拝殿を一体化した権現作りの社として昭和五十八年九月に一新されました。

御神体

白山神社のご神体は江戸時代の造立の騎馬の木造となります。

ご神体の鎮座する社が写真のものとなります。

現在の本殿にてご神体として鎮座されています。

木造十一面観音

明治8年の大雨で崩れた神社の裏手の崖から七体の観音様が出土しました。

写真中央の最も大きい像が十一面観音像です。

また、男神像、女神像、二体の隋神(ずいしん)像の四体があります。

出土したのは痛みが激しく尊称が分からない二体の像(未掲載)と合わせて七体からなります。平安時代には既に存在していたと言われています。

獅子頭(旧)

白山神社の旧社に置かれていた以前の獅子頭です。

多摩ニュータウン開発に伴う遷宮(昭和遷宮)の際に新しい獅子頭になりました。

獅子頭(新)

現在の獅子頭です。